嘗て、ハワイアンバンド全盛の折、立教大学軽音楽部に伝説の男と呼ばれるスチール演奏のプレイヤーが存在した。
彼の奏でるAm(アーマイナー)のスチールの音色は聴く人すべてを魅了した。ただ、彼が伝説の男といわれる謂れは
演奏の腕前もさることながら、絶対にNOを言わないその姿勢にあった。そう!その生き様すべてが伝説だったのだ。
僕らは、病気が分かって余命を知って、嘗て我がままだった自分を反省して柔和になった荒城さんしか知らないけれど
ゴルフが大好きで、プレイボーイで煙草が好きで、ちょっぴりキュートで寂しがり屋で、憎めないところもあって、その上、
途方もなく人間が好きで、音楽を愛して、自分のことより人のことばっかり気にして、そのすべてが僕の目標になった。
僕があの病気から生かされた理由は、荒城さんと巡り会い、そして時間を共にするためだったと自分勝手に思っている。
いつも、荒城さんがここに居てくれたからこそ、今のWaiihaと今の僕があると言っても過言ではないだろう。
誰よりもWaiihaとそしてお客様のことを大切に考えてくれた荒城さんに何の恩返しもできなかったのかも知れないけれど
Waiihaの存在自体が荒城さんの遺された命に活力を与えて、少しでもそのお役に立てたのであればと切に願う。
唯一の生徒さんであるスチール交流会のメンバーと右腕:太田さん。そして、Waiihaを支えてくれる2つのホームバンド。
荒城さんは僕らにたくさんのものを遺して行ってくれた。これからもそれらを大切に守り続けて行きたいと心から思う。
まだまだ、言い尽くせない想い出はたくさんあるけれど、このへんで。 2015.11.10 合掌
|